長屋門 ~むいから民家園(狛江市立古民家園)内~
江戸時代後期、武蔵国多摩覚東村に造営された、旧高木家の長屋門の復元工事を狛江市立古民家園内で進行しております。蔵屋(板敷)、納屋(土間)とその間の通路(門)で構成された江戸時代の様式をよくあらわしている長屋門で、平成11年に解体し、保存されていました。この工事は文化財建造物の保存修理事業に準じた仕様で行うことになっており、2008年7月より着工し、2010年1月までの工期予定となっております。
今回の復元工事は、文化財建造物の保存修理事業に準じて行っており、可能な限りの古材を用い、木材はもとより、釘、接着剤に至るまで、出来うる限り旧来の工法で取り組んでおります。特に蔵屋の板張りと梁類については、保存状態がよく、当時の材料をそのまま活かすことができ、正面玄関ともいえる門戸も当時のものを使用することができました。
2009年7月、復元現場を訪ねたところ、この長屋門の特徴である銅版の屋根が仕上がろうとしていました。長屋門は、左右の蔵屋と納屋の間を通路とし、それら全部を屋根で覆い、一体化することで門となるわけです。長屋門は、農業用として利用されることが多く、通路には馬や牛を繋いでおいたり、蔵屋には収穫した作物を保存し、納屋には農機具などを置いていたそうです。
現在、復元している長屋門の屋根は、新材の銅板でピカピカの茶褐色で覆われていますが、時間が経つと土色に変色し、最終的に緑青になるものなのです。その姿に復元されるのはお天気まかせで、我々の工事が終わってから20年後になるかもしれません。
※むいから民家園は、狛江市指定文化財となっている木造、寄棟造、角屋付、茅葺、桁行7間、梁間3間でなる荒井家住宅主屋一棟(2002年移築)を公開している古民家園です。










